アフリカのスタートアップとカルチャーを発信

27 Jun 2017
Startup

Afropickについて

Afropickとは

Afro(アフリカの)+pick(選びとる)の組合せ、つまり、アフリカの情報を選び出すことを意味する。今後、我々Afropickでは日本であまり知られていないアフリカのスタートアップやカルチャーを発信していきたい。

また、afro pick(afro combとも)はもともとアフロヘアー用の櫛の意。米国のグラミー賞を受賞した「the Roots」のドラマーQuestloveがパフォーマンス中に好んで着用したことで知られ、単なる装飾ではなく、抑圧からの解放と自由を望むカウンターカルチャーのアイコンとしての意味を言外に含んでいるとされる。

“Afropick”という言葉には、インターネットメディアとして情報の新鮮さに努めつつも、背後にある文化的、社会的コンテキストを読み解き、中立的な立場から情報発信したいという願いも込めた。

アフリカとの出会い

私自身、アフリカについて興味、関心が強かったとはお世辞にも言えないだろう。ガーナはカカオで、カメルーンといえばエトー選手といった程度で、コンゴが2つあることを知ったのは仕事としてアフリカに関わるようになってからである(ちなみに、コンゴ共和国とコンゴ民主共和国は別々の国)。

転機が訪れたのは、2015年。当時、グローバルに事業を展開する日系自動車会社に勤めており、アフリカ部への異動を命じられた。西アフリカ諸国のカントリーマネージャーとして、同地域での需給調整、商品導入、車両値付け、販売促進の管理などを担当することになった。同時にサブサハラ全体の成長戦略立案のための情報収集、シナリオプランニングもアサインされた。

その中で、社内外の各種レポートや書籍、先輩の体験談、自分自身の出張の経験を通じて、歴史、文化、地理、政治、経済など様々な角度から手当たり次第アフリカについて学んだ。こうして、アフリカの奥深さ、面白さにのめり込んでいった。

翌年には、南アフリカのヨハネスブルグに1年間駐在し、現地でサブサハラのリサーチ、販売戦略立案、現場改善などに従事。2年間で都合13か国のアフリカ諸国を訪れることとなった。これでもまだアフリカ全54カ国のうちの2割強しかこの目で見ていないことを考えると、その広大がよく分かる。


(南アフリカのケープタウン沖、ロベン島からテーブルマウンテンを撮影)

次回の記事からは今のスタートアップの飛躍につながる、アフリカの近現代史を振り返りたい。

−前編「アフリカの近現代史① 1960〜2000
−後編「アフリカの近現代史② 2000〜現在